シナジスは、RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染による細気管支炎、肺炎などの重篤な下気道感染症を予防する特異的抗体です。
対象は、かかると重症になりやすい早産児、先天性心疾患、免疫不全、ダウン症のお子さんです。当院では、流行時期である7月から翌年の4月までの期間、毎月1回、シナジスの注射をおこないます。
保険診療なので、保護者の負担はありません。
気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・結膜炎などの小児アレルギー疾患の診断、治療をおこないます。
気管支喘息の診断には、肺機能検査、呼気一酸化窒素の測定、血液検査、胸部レントゲン検査により、総合的に診断します。日本小児アレルギー学会推奨、治療ガイドラインに基づいて治療をおこないますが、個別の対応も重視しています。
詳細な問診後にアレルゲンを推定し、血液検査、皮膚テストを行います。 必要最低限の除去を指導し、耐性獲得が得られたと考える場合は、適宜、食物経口負荷試験を実施し早期の除去解除に努めています。 アナフィラキシーの既往のあるお子さんには、学校や園で安心して生活できるように、アドレナリン自己注射(エピペン)を導入し指導を徹底します。
外用療法とスキンケアの指導により、皮膚のバリア機能を整え、かゆみをコントロールします。
原因として、ハウスダスト、ダニ、スギ・ヒノキ・ブタクサ・ハンノキなどの花粉、ネコ、犬などのペットがあります。薬物療法、生活指導のほか、根治療法として期待される経口免疫療法をダニ、スギアレルギーのお子さんを対象に実施しています。
低身長を心配され受診されるお子さんの多くは、体質的な低身長です。
しかし、稀に甲状腺疾患、成長ホルモン分泌不全、性ホルモン分泌不全などの内分泌疾患があり、そのために身長の伸びが悪いことがあります。原疾患の治療により、身長の伸びも期待できます。当院では、低身長の診断、治療をおこないます。成長ホルモン分泌不全性低身長、ターナー症候群、SGA性(在胎週数に比較し、身長、体重の少ないお子さん)低身長のお子さんには、成長ホルモンの治療を実施しています。
若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、高安動脈炎、若年性皮膚筋炎、強皮症などの疾患の診断、治療をおこないます。
治療としては、抗炎症剤、免疫抑制剤、生物学的製剤などが使用されます。
日常診療でしばしば遭遇する便秘ですが、90%以上は、器質的疾患によらない機能性便秘です。子どもの便秘はそのままにしておくと、食欲がなくなり、腹痛、嘔吐をきたすこともあります。食事療法、生活・排便時指導に、薬物療法を併用し治療します。治療の遅れや不適切な治療は、便秘の悪化や心理的負担による排便回避を引き起こす可能性があります。慢性機能性便秘症の治療期間は、通常6ヵ月から2年を要するといわれています。じっくり焦らず治療を継続しましょう。
幼児期の夜尿の多くは成長とともにおさまりますが、小学校に入っても夜尿が続くこともあります。お子さんの悩み、ストレスが大きくならないうちの受診をお勧めします。5歳以上になっても夜尿が続く場合は受診してください。
当院では、生活指導、抗利尿ホルモン・抗コリン薬・漢方による薬物療法、アラーム療法による治療をおこなっています。
痛みがほとんどなく、放射線の被ばくの心配もなく、お子さんへの負担が少なく手軽に受けられる検査の一つです。甲状腺、心臓、腎臓、肝臓、脾臓、膀胱、子宮などの臓器の形態が分かります。結石、のう胞などの診断も超音波検査の得意とするところです。病院の専任の技師による検査がおこなわれます。